是枝的小人物語@最終回。

さきほど、RECした最終回を見終わりました。第1回目の期待感のまま、推し進んで行ったヒト。「なんじゃこりゃ?!」と思ったヒト、様々な感想を持つドラマだったのではないでしょうか。視聴率がすべてを語るわけではない、と思っているのですが、あまりに何も起こらないドラマだったと思う。例えると、絶叫マシーンかジェットコースターのクルマには乗ったけど、実際はモンゴル平原をただひたすら、日本の道路の法定速度行くだけだったに違いない。私自身は、適度にバカバカしいなぁ。阿部寛を「ちっちぇ!」呼ばわりするとこや、吉行和子+YOU母娘の会話がいいなぁ、と思ってはいましたが。実は3回目か4回目をREC失敗しているのですが、次の回を、なんら問題なく見られるこの事件性のなさは、むしろ素晴らしいほどの徹底ぶりです。連ドラは一回逃すと着いていけなさ感が出るモノだと思うのですが、むしろ、何回目から見てもWELCOME!的なおおらかさはなんでしょう。
一般の視聴者で、昼メロが話題になりがちな昨今の刺激っクス系ドラマの傾向を考えると、小人探し?え?小人住んじゃってます?会話しちゃってます?えっと、ファンタジーですか?これ?みたいな気持ちが膨らみ、そして、ドラマからは明確にそれに対する回答はなく、残されたままの視聴者たち。わかるヒトにわかってもらえればいい…なんておこがましいつくりでもなかったけど、テレビの前で取り残されたモヤモヤ感が高かったのではないでしょうか。
むしろ、民放じゃなく公共放送で、年末年始の持て余した深夜帯に、おせちもいいけどカレーもね的に、OAしてほしかった。一般の方で、このドラマを支持派のブログなどを探して、どこがツボなのか知りたい。ドラマづくりとしてのていねいさ上質感はあれど、ドラマを見たあとの読後感としての視聴者の取り残され方は半端ない稀有なドラマだったな。 ワタシ個人は、ここまで、つくり手の満足感たっぷりなドラマを見ることもなく、テレビドラマより芝居に近い距離感を感じた。もし、このドラマの続編があったとして、父親の死という第2の成人式を通過した主人公は、二度とあの小人には出会えなくなっているような気がする。